インプラント治療とは?
インプラントとは、顎の骨に植立する人工(チタン製)の歯根を埋め、その上に歯やブリッジを被せます。現代の高度先端技術においてインプラントは、隣接する歯に支持を求める必要がありません。骨に埋めるインプラント体は"純チタン"で作られています。
現存する金属の中で最も安全であり、最も生体親和性が高く、長期にわたり骨と結合することがわかっています。現在世界中には約100種類以上のインプラント製品が販売されています。長い歴史の中で研究・改良が行われているインプラントから、それらを模倣して製造されるようになった"まがい物"まで多種多様なインプラントがあります。
当医院では世界中で最も多く使用され、信頼性の極めて高い"ストローマンインプラント;Straumann"、"アストラテックインプラントシステム;ASTRA TECH IMPLANT SYSTEM"の2社の製品を採用しています。
インプラントは残っている歯を削らずに済む画期的な治療法です
歯を喪失してインプラント治療を選択する理由の一つに「隣在する歯を削らずに歯ができる」ことが挙げられます。従来の保険診療では歯を失うと、ブリッジを装着する治療法を行いますが、ブリッジは隣の歯を削って装着しなければなりません。とりわけ隣在歯がむし歯もない綺麗な歯であれば削るのはもったいないです。歯は一度削ってしまうと元には戻りません。
インプラント手術について
インプラント埋入手術を確実に成功させるには十分な診査・診断が大切です。すなわちインプラントを埋入する部位の歯槽骨の状態を診査することです。
当医院では術前にCT撮影を行い、歯槽骨を三次元的に解析しインプラントを埋入する方向・長さ・幅を決定します。特に埋入する本数が多い場合や、骨がないような難症例では知識と経験が必要です。診査は出来ても技術不足はお話になりませんが…。お陰さまで、当医院では現在に至るまでインプラントによる事故は一切ありません。インプラント埋入手術は、歯肉を切って剥がし、露出した歯槽骨にドリルで穴をあけ、そこにインプラント体を捻じ込み、歯肉を戻して縫合します。術式は至って簡単です。
むしろ歯周病の手術や難しい抜歯よりもダメージは少なくあまり痛みもありません。手術にかかる時間は、通常(埋入する部位の歯槽骨に問題がなく健康な人)の場合、1~2本の埋入手術で40~50分程度で終わります。術前の口腔内の消毒や、部分麻酔にかける時間、術後の確認などをすべて含めば1時間30分程度です。
料金
インプラント治療は自由診療です。
埋入するインプラントの本数、骨の質および量、インプラントに連結した歯の種類によって変わります。
木村歯科では最初に十分な診査・診断を行い正確な見積もりをします。インプラントを受ける理想的な方は、全身と口腔内が共に健康であることです。すなわちインプラントを植立するためには、あなたの顎に十分な骨が必要であることと、歯周病がない健康な歯周組織であることです。
納得していただいた上で治療に入りますので、お気軽にご相談ください。
症例
※症状には個人差がありますので、同じような治療結果を必ずしもお約束するものではありません。
※治療費用は全て税抜の価格となります。
35歳 男性
骨に穴をあけます
インプラントを入れます
歯肉を縫合します
インプラントに上部構造を被せます
小臼歯と第1大臼歯は保存不可能なため抜歯となりました
インプラントを埋入する前に診断用ステントを装着してCT撮影を行います
1歯に1本ずつ埋入する症例ではわずかな誤差も許されません
上部構造が装着された状態です。インプラントフィクスチャーと上部構造はたいへん調和のとれた形態に仕上がりました。インプラント埋入後10年以上経過しましたが、現在も良好に経過しています。
34歳 女性
67歳 女性
6年前に下顎の左右臼歯部に久留米市のH歯科でインプラント治療を受けたとのこと。左側のインプラントが痛いと来院されました。ずいぶん前から痛んでいたと思います。
右側のインプラントも骨の吸収がみられます。
左側は骨造成をしたそうですが、どうやらその時のスクリューが残っています。
インプラント周囲の歯槽骨も完全に喪失しています。
残念ですがインプラント3本は撤去しました。麻酔してすぐに取れました。この失敗は歯科医師にあると思われます・・・可哀そうです。
全ての人に同じ治療が適用できるわけではありません。
- チタンアレルギーの方
- 骨粗しょう症の方
- ヘビースモーカーの方
- 糖尿病の方
※医師と相談が必要ですが血糖値が低くコントロールされていれば治療は可能です。
- その他持病をお持ちの方 腎臓病・肝臓病・重度の高血圧・動脈硬化・貧血・心筋梗塞・狭心症など
※十分に医師と相談してインプラント手術が可能か判断する必要があります。
治療費はインプラント計画により前後する場合があります。必ずしも長持ちするとは限りません。
インプラントで快適な生活を維持するために
本来の歯と同様に噛むことができ「第二の永久歯」とも称されるインプラントですが、正常な状態を維持するには、しっかりとしたメインテナンスが必要不可欠です。そのためには日ごろの歯みがきに加え、定期的なプロケアがとても大切です。それを怠ると折角入れたインプラントも、歯が歯周病になるようにインプラント周囲炎になってしまいます。もちろんタバコは論外です。定期検診を行っていれば、大きなトラブルになる前に対処することができます。インプラント手術後のアフターケアを怠らないようにしましょう。
骨が少ないケースの治療
インプラント治療は、顎の骨に人工歯根(チタン製)を埋めるため、歯槽骨の幅と深さが存在することが前提となります。骨(歯槽骨)がない部位に無理してインプラントを埋入すると、その後が大変なことになります。従って歯周病などが原因で必要な歯槽骨がない場合には、人工的に骨を作ったり増やしたりする治療「骨造成」を行います。
骨造成、すなわち歯槽骨の再生には5~7ヵ月を要しますが、当医院では確実な方法を選択しています。
症例
※症状には個人差がありますので、同じような治療結果を必ずしもお約束するものではありません。
※治療費用は全て税抜の価格となります。
75歳 男性
※全ての人に同じ治療が適用できるわけではありません。
【治療内容】インプラント埋入外科手術+金合金(2本) 【治療期間】約4ヵ月 【費用】836,000円(自費診療) 【主なリスク】全身疾患や血液疾患がある方は出血傾向が発現することもあります。正常であれば起きません。喫煙者は治癒が遅くなる場合があります。【副作用】外科的処置では術後に疼痛および腫脹が発現することがあります。喫煙者および糖尿病等の全身疾患がある方はインプラントの予後が低下します。